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膝裏の不快感や痛み…ベーカー嚢腫(のうしゅ)とその原因について

ひざの痛み この記事は約 8 分で読めます。
ひざの痛みについて

膝裏の不快感や痛みの原因は?

膝の痛みに悩む方は多くいらっしゃいますが、特に膝裏に不快感や痛みを感じるというケースも少なくありません。

膝裏の不快感や痛みは、むくみによって生じることがあり、また変形性膝関節症やベーカー嚢腫(のうしゅ)などの病気によることもあります。

膝裏の痛みはリンパが原因?

膝の痛みにはさまざまな原因が考えられますが、脚のむくみ(浮腫)によって生じることがあります。

みなさんの中にも、脚がむくみやすいという方は多いのではないでしょうか。

特に立ち仕事やデスクワークをしていらっしゃる方であれば、仕事が終わる頃には脚がむくんでしまってパンパンに張っていることもあるでしょう。

脚のむくみは、脚の水分であるリンパ液などの循環が悪くなってしまい、細胞のすき間などにその水分が停滞することによって生じます。

リンパ液とはリンパ管に循環する液体のことを指しています。

リンパ管はたんぱく質や白血球などを運んでおり、わきの下や首の付け根などにあるリンパ節によって老廃物をろ過し、感染症などを防いでいます。

しかし、このリンパ節が詰まってリンパ液の流れが悪くなってしまうと、停滞して周辺の組織に溜まってしまい、むくみを生じさせてしまいます。

膝のむくみについては、膝裏にある「膝窩リンパ節」が原因であると考えられています。

軽いむくみの場合であれば、適度な運動やストレッチなどに取り組むことで改善することも多いですが、重症化してしまうと生活に支障を来すこともあります。

膝裏の痛みの原因はどのようなものがある?

  • 変形性膝関節症
  • ベーカー嚢腫(のうしゅ)
  • 靭帯損傷
  • 膝関節捻挫
  • 関節リウマチ

膝の痛みの中でも、特に膝裏に痛みを感じるような場合、上記の原因が疑われることになります。

変形性膝関節症

中高年の女性に多い症状です。

膝関節周辺の筋肉が衰えてしまうことによって膝が支えられなくなってしまい、膝関節内の軟骨がすり減ってしまい、骨同士がぶつかり合って痛みが生じるという病気です。

炎症が生じ、症状が進行するにつれて痛みだけではなく、腫れてきたり水が溜まってきたりして膝裏に不快感を生じさせてしまいます。

ベーカー嚢腫(のうしゅ)

膝関節周辺に存在する滑液包に何らかの原因によって液体が溜まってしまい、それがどんどん大きくなって膝の動きが悪くなることや、痛みが生じる病気です。

ベーカー嚢腫が大きくなってしまうと、膝裏の皮膚の上からでも膨らんでいることが確認できるようになります。

膝裏には足先に通っている坐骨神経がありますが、この神経を圧迫してしまい、膝を曲げた際にしびれを感じるようになることもあります。

靭帯損傷

スポーツや転倒、事故などによって膝に強い衝撃を与えてしまった際に、膝に存在する靭帯を損傷してしまうことがあります。

後十字靭帯が損傷してしまうと、膝裏に強い痛みが生じることもあります。

膝裏に腫れが生じたり、膝が動かしにくくなってしまったり、グラグラしているような状態になってしまいます。

膝関節捻挫

膝関節に強い力が加わってしまい、通常の範囲を超えて動かしたような場合に関節の腫れや痛みを生じさせてしまいます。

レントゲン検査などにおいて骨折や脱臼などの原因が見られない場合には、膝関節捻挫と診断されることがあります。

その後の検査において圧痛やMRIなどによって関節の不安定な部分を確認し、治療方針を決定していきます。

関節リウマチ

免疫の異常によって、全身的な炎症を引き起こす病気です。

膝裏に痛みが生じたり、腫れてきたりする場合には、関節リウマチが原因であることもあります。

特に関節の腫れが特徴的で、膝だけではなく手首や手指などにも生じます。

変形性膝関節症とは

膝の痛みでお悩みの方を調べてみると、そのほとんどが変形性膝関節症であることが分かります。

変形性膝関節症とは、膝関節内の軟骨がすり減って、骨同士がぶつかり合うことによって痛みや腫れを生じさせ、関節が変形してしまうという病気です。

膝関節は私たちの体重を支え、歩行するために重要な関節ですが、加齢によって膝周辺の筋肉が衰えたり、肥満によって支えきれなくなってしまうと、膝に大きな負担をかけてしまうことになります。

そのような状態のまま放置していると、膝関節内にあるクッションの役割をしている軟骨が少しずつすり減ってしまいます。

軟骨がすり減ってしまうと、膝関節内の骨と骨のすき間が狭くなってしまい、骨が変形してしまうようになります。

初期の段階では、安静にしておくことで痛みや腫れが治まることもありますが、だんだん痛みが取れなくなってきて、正座やしゃがむことができないようになります。

また、関節内では炎症を引き起こし、関節内において関節液の分泌が多くなり、膝に水が溜まるようになります。

変形性膝関節症によるふくらはぎの硬さが原因になることも

変形性膝関節症の症状にお悩みに方の中には、膝裏からふくらはぎにかけて痛みが生じているといった訴えが多いことが分かります。

膝関節内の軟骨がすり減ることによって、膝をかばうように歩行するようになり、ふくらはぎを緊張させてしまうのです。

ふくらはぎを緊張させた状態のままでいると、どんどん筋肉が硬直してしまい、柔軟性をなくしてしまいます。

ふくらはぎの筋肉が硬くなってしまうと、足首の動きまで悪くなってしまいますので、さらに膝に負担をかけてしまうといった悪循環に陥ってしまいます。

すると血行が悪くなってしまい、さらに膝裏の痛みを生じさせてしまうことになるのです。

膝の裏に不快感や痛みをもたらす「ベーカー嚢腫」とは

膝の裏に不快感や痛みをもたらす「ベーカー嚢腫」とは

ベーカー嚢腫(のうしゅ)とは、膝関節の周囲に数多く存在する滑液包に液体が溜まってしまうことによって痛みや違和感、不快感をもたらす病気です。

滑液包とは、関節の周囲にある関節液が溜まっている小さな袋のことを言います。

この袋によって周囲にある腱や靭帯などの摩擦を減らし、潤滑させるために重要な役割を担っています。

しかし、ベーカー嚢腫を引き起こしてしまうと、滑液包にどんどん液体が溜まってしまいます。

膝裏にも滑液包がありますが、大きくなると見た目にも分かるようになり、ゴルフボールぐらいの大きさになってしまうこともあります。

そのため、膝を圧迫させる原因となってしまい、膝の動きが悪くなったり、痛みを生じさせたりします。

さらに膝裏にある坐骨神経を圧迫してしまい、膝を曲げた際にしびれを感じるようになることもあるのです。

ベーカー嚢腫の症状

ベーカー嚢腫を発症させてしまうと、膝裏の滑液包が少しずつ大きくなってきますから、違和感や不快感を感じるようになります。

初期症状のときには、痛みは生じないことも多いですが、曲げた際に圧迫感を感じるようになるのです。

大きくなるにつれて、膝裏にある坐骨神経を圧迫するようになります。

坐骨神経とは腰から足先にまで伸びている神経で、この神経を圧迫させてしまうと、膝から足先にかけてしびれを感じるようになります。

また、ベーカー嚢腫が大きくなりすぎてしまうと、膝を曲げて圧をかけたような場合に、破裂してしまうことがあります。

破裂すると関節液が筋肉の間に入り込み、腫れや強い痛みを生じさせてしまいます。

変形性膝関節症や関節リウマチなどが原因になることが

変形性膝関節症や関節リウマチなどが原因になることが

ベーカー嚢腫を発症させてしまう方は、そのほとんどに変形性膝関節症や関節リウマチ、痛風などの膝関節の病気を併発させていることが知られています。

膝裏の滑液包に関節液が溜まってしまうことがベーカー嚢腫の原因ですが、その根本的な原因として、これらの病気があるのです。

そのような場合、ベーカー嚢腫を切除しても、根本的な原因が改善されていませんので、再発してしまうことが少なくありません。

しかし、根本的な病気を改善させれば、自然とベーカー嚢腫も改善させることができるのです。

過剰な運動・膝の使いすぎが原因になることも

膝に負担をかけすぎたり、使いすぎていると、ベーカー嚢腫になることがあります。

例えば、ランナーや自転車競技を行っているような場合、膝の曲げ伸ばしを頻繁に行うことになり、膝裏の滑液包に炎症を生じさせてしまうことがあります。

膝裏に存在する腱と腱が擦れてしまうことが原因となって炎症を引き起こすのです。

明らかにスポーツが原因である場合には、まず安静にして運動での負荷を減らすことが大切です。

ベーカー嚢腫の治療~穿刺(せんし)とは

ベーカー嚢腫はそれほど大きくない場合には経過観察することがありますが、穿刺して内容物を吸引することが基本的な治療法となっています。

穿刺とはベーカー嚢腫に直接針を刺して、中の水を抜く処置のことを言います。

滑液包に関節液が溜まっていますので、針を刺して水を抜けば小さくなって、膝裏の違和感はなくなります。

ただ上記でもお伝えした通り、変形性膝関節症や関節リウマチなどがその根本原因となっている場合であれば、それらが改善しないことには再発を繰り返してしまうことになります。

そのため、穿刺した際に膝関節内の炎症を抑えるために、ステロイド剤を注射することがあります。

何度も再発を繰り返すような場合やベーカー嚢腫が大きくなって痛みやしびれを伴うような場合には、手術によって摘出する方法を選択されることがあります。

手術によってベーカー嚢腫を摘出すれば、関節液が溜まる原因を除去できるために、根治術として考えられています。

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ライター紹介

いしがみ整形外科クリニック

いしがみ整形外科クリニック

川越市にあるいしがみ整形外科クリニックは、再生医療・リハビリ・ひざ低周波治療の組み合わせ、経験数は日本のトップランナーです。
当院では、ひざ、かた、股関節、足関節などに再生医療(PFC-FD)を月間に55件行っています。効果的なリハビリとあわせると、有効率は90%です。

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